シドニー・オペラハウス (文化遺産:2007年登録)
シドニー・オペラハウスはニュー・サウス・ウェールズ州のシドニー湾に突き出すように建つ20世紀を代表する近代建築の一つです。1973年の完成以来、シドニーのアイコン的存在になっています。
1956年、ニュー・サウス・ウェールズ州はシドニー湾を見渡すオペラ専用劇場のデザイン案を世界規模で募集し、世界32ヶ国から寄せられた233件の応募から、デンマークの建築家ヨーン・ウッツォンの設計案が選ばれました。帆や貝殻の群れを思わせる有機的なデザインのオペラ・ハウスは、1959年の着工から14年の歳月をかけ1973年に完成しました。
シドニー・オペラハウスは外観が美しいだけでなく、その建設は構造工学の限界への挑戦といわれました。館内のガイドツアーに参加すれば、天才的な建築家、ヨーン・ウッツォンによる奇跡とまで言われた設計と工学の秘密をつぶさに見ることができます。 2,679席のコンサート・ホールから318席の小規模なスタジオまで目的別に6つの会場を持ち、オペラだけでなくバレエ、ミュージカル、演劇などが上演されます。
アクセス:シドニー市内からはシティ・レールで最寄りのサーキュラー駅まで。
グレーター・ブルー・マウンテンズ地域 (自然遺産:2000年登録)
グレーター・ブルー・マウンテンズ地域はブルーマウンテンズ国立公園とその周辺の公園の総称です。観光の拠点となるカトゥーンバの街はシドニーから車で約1時間半。雄大な渓谷や滝、洞窟など変化に富む地形が、91種のユーカリとここにのみ存在する132種の植物から成る深い森に覆われています。大量のユーカリが出す霧状の油分が太陽に輝き、山々が青く霞んで見えることからブルーマウンテンズと呼ばれています。
ブルーマウンテンズ国立公園で特に有名なのが、スリー・シスターズと呼ばれる奇岩です。アボリジニの伝説で、3人の美しい娘を悪魔から守るために父親が魔法で娘を岩に変えたと伝えられています。
ブルーマウンテンズ国立公園では、世界一の急勾配を下るスリル満点のトロッコ列車、上空200mを空中散歩できるシーニック・スカイウェイ、大型ケーブルカーで眼下に広がる森林の光景を楽しむシーニック・ケーブルウェイといったアトラクションも楽しめます。
アクセス:シドニー空港から車で約1時間半。
©AndriiSlonchak
ロード・ハウ諸島 (自然遺産:1982年登録)
ロード・ハウ諸島はニュー・サウス・ウェールズ州の沖合、シドニーやブリスベンから2時間程度のフライトで訪れることができます。約690万年前に深さ2,000mの海底から火山が隆起して出来たロード・ハウ諸島は、はじめは1つの島でしたが、海水に侵食されロード・ハウ島、アドミラルティ島、マトンバード島、ボールズ・ピラミッドの4つの島に分かれたとされています。
19世紀まで無人島だったこの島は、鳥や植物の宝庫。絶海の孤島ゆえに固有種も多く、二百数十種生息する植物のうち、三分の一はここだけにしか生息しません。また、海の中に広がるサンゴ礁は世界最南端のサンゴ礁と言われています。ネイチャー志向の旅行者に「地上の楽園」として人気が高い地域ですが、環境保護のため宿泊客は1日約400人に制限されています。
アクセス:シドニー、ブリスベンから空路で約2時間。
オーストラリア・ゴンドワナ多雨林 (自然遺産:1986・1994年登録)
オーストラリア・ゴンドワナ多雨林はクイーンズランド州南東部とニュー・サウス・ウェールズ州北東部にまたがる37万ヘクタールの広大な多雨林地帯。冷温帯、温帯、亜熱帯、乾燥帯の環境が見られます。
ゴンドワナ大陸とは太古の時代に存在していたと考えられる超大陸で、その大陸が分裂して現在のオーストラリア大陸ができたと言われています。かつてゴンドワナ大陸に存在していた森林のうち、現在の形に残されたものがオーストラリア・ゴンドワナ多雨林です。オーストラリア大陸が他の大陸と切り離されたことから、この地では数億年前の動植物が原型をとどめたまま現在も生息しています。
樹海、洞窟、滝など変化に富んだ環境の中に、世界最古のシダ類をはじめゴンドワナ大陸時代からの多彩な植物、70種類の鳥類、75種の哺乳類、希少種の絶滅危惧種などが生息しています。
アクセス:ブリスベン空港からラミントン国立公園入り口までは車で約2時間。ゴールド・コーストからは車で約1時間30分。
ウィランドラ湖群地域(複合遺産/1981年登録)
ウィランドラ湖群地域はニュー・サウス・ウェールズ州南西部の砂漠地帯に広がる遥か4万年前の湖の跡です。14,000年間水がなく、湖底の砂と粘土層が侵食してできた三日月型の砂丘が33kmにも渡り続くことから、万里の長城(Walls of China)と呼ばれています。
総面積24万ヘクタールという壮大な敷地から、巨大なウォンバットやカンガルーをはじめ今は絶滅した有袋類や植物などの化石が発見されています。なかでも貴重なのは人類最古といわれる火葬場の遺跡から火葬した女性の骨が発見され、現在でも研究者が発掘を続けています。また、2005年には2万年前の人類の足跡が発見されました。
敷地内の約3万ヘクタールがマンゴ国立公園として観光客を受け入れており、ビジター・センター周辺にはキャンピング・カーや牽引用キャンピング・トレーラーでの滞在可能なキャンプ・サイトもあります。
アクセス:メルボルンから国内線でミルドゥラを経由し陸路で。 またはアデレードから陸路で8時間北上。
©Destination NSW
オーストラリアの囚人遺跡群(文化遺産:2010年登録)
オーストラリアの囚人遺跡群はタスマニア州、ニュー・サウス・ウェールズ州、西オーストラリア州、ノーフォーク島などの11ヶ所に点在する遺跡です。1788年から1868年の間、英国の流刑地としての歴史を伝承する貴重な遺跡です。
遺跡はシドニー近辺から、タスマニア、ノーフォーク島および西オーストラリアのフリーマントルまで広範囲に及びます。当時、イギリスの司法当局により何万もの子どもを含む男女が懲罰として流刑に処され、植民地建設のための強制労働が行われました。この遺産は、かつて大規模な囚人移送が行われ、植民地拡大のためにその労働力が利用されていたことを今に伝えます。
▼ニューサウスウェールズ州の囚人遺跡
旧総督官邸(Domain at Parramatta)
ハイド・パーク・バラックス(Hyde Park Barracks)
コッカトゥー島の囚人施設(Cockatoo Island Convict Site)
オールド・グレート・ノース・ロード(Old Great North Road)
ハイドパーク・バラックスは、シドニーの中心部にあり、旅行者でも気軽に訪れることができます。2019年7月現在、大規模改修中で中に入って見学することはできません。改修工事は2020年に終了予定です。詳細は公式サイト(英文)Opens in a new tab or windowよりご確認ください。
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