介助犬の運送約款
介助犬(盲導犬、聴導犬、補助犬)およびカンタス航空により承認を受けている訓練中の介助犬に限り、カンタス航空便の客室にお連れいただけます。
すべての旅客に適用されるカンタス航空の運送約款(qantas.comでご確認いただけます)とは別に、この文書では、介助犬および訓練中の介助犬の輸送に適用される特定の運送約款について以下の通り定めています。
A. すべてのフライト - 国内線および国際線
1. 介助犬または訓練中の介助犬には、飛行中常にハンドラーまたは同行する訓練士が付き添う必要があります。
2. お客様は次のいずれかの身分証明書の最新のものを機内持込手荷物に入れて携行し、必要に応じて提示してください。
- Assistance Dogs International (ADI)の加盟団体が発行する身分証明書
- Queensland Guide, Hearing and Assistance Dogs Act (クイーンズランド州法)に基づき発行された身分証明書
- 承認時にカンタス航空が妥当であると判断した、お客様および介助犬のその他の身分証明書
3. 介助犬または訓練中の介助犬にはハーネス/ベスト/コート/メダルを装着し、その犬が介助犬または訓練中の介助犬であることが分かるようにしてください。
4. お客様または同行する訓練士は座席を使用する必要があります。介助犬または訓練中の介助犬は、カンタス航空が指定するスペースの床に座らせてください。隣の座席やお客様/または同行する訓練士の膝の上に乗せることはできません。
5. 介助犬または訓練中の介助犬は、吸湿マットの上に座らせ、飛行中は常にマットから離れないようにさせておく必要があります。安全上の理由のため、介助犬は機内座席の脚や座席の金具、カンタス航空が承認したその他の固定場所にリードを取り付けて動かないようにしてください。リードは必要に応じて短くしたり長くしたりできるようにしてください。安全上の理由のため、介助犬を首輪で直接固定したり、お客様が着用している座席のシートベルトに直接固定したりしないでください。また、通路や非常口を塞がないでください。
6. お客様は、フライト中の介助犬の世話および介助犬によって引き起こされた他の乗客、施設、設備に対する損害を含め、介助犬または訓練中の介助犬におけるすべての責任を負うものとします。
7. また、お客様は、カンタス航空および政府の要件、規則、制限を責任をもって遵守する必要があります。これには、動物の輸送元および輸送先の国、州、または地域の入国許可および必要な健康証明書などが含まれます。
8. 介助犬により人身傷害や物的損害、その他の損害が発生した場合、それらが介助犬に起因、またはお客様がカンタス航空や政府の要件、規則、制限に従わなかったことに起因してカンタス航空またはお客様が損害を被る場合を含め、カンタス航空は、発生した損失について一切責任を負いません。発生した損失、損害、費用については、お客様がカンタス航空に賠償する必要があります。
9. カンタス航空による詐欺、過失、故意の不正行為に直接起因しない限り、カンタス航空は介助犬の病気や怪我、死亡に対して責任を負わないものとします。 カンタス航空による詐欺、過失、故意の不法行為に直接起因する場合を除き、介助犬の入国拒否、体調不良、怪我、死亡、放棄、またはその他の理由によりかかる介助犬の獣医医療、宿泊施設、輸送手段をカンタス航空が確保しなければならない場合、お客様は、カンタス航空が負担した獣医医療、輸送費、宿泊費などに関連する合理的な費用をカンタス航空に弁済する必要があります。お客様は、米国への入国が拒否された介助犬に関して、カンタス航空は入国拒否後72時間以内に介助犬を出発国に送還する法的義務があることを認めます。
10. 米国行きフライトに搭乗する介助犬について、お客様が介助犬を放棄した場合、カンタス航空はいかなる責任を負うことなく、当該介助犬を現地の動物保護施設または収容所に引き渡すか、カンタス航空が適切とみなすその他の方法で取り扱います。お客様は、カンタス航空が負担した以下の合理的な費用を弁済する必要があります。(1)放棄とみなされた介助犬をお客様またはお客様の代理人へ返却するのに関連した費用、または(2)カンタス航空が負担した、放棄された介助犬の世話、食事、輸送、および放棄された介助犬に関連するその他の合理的な費用。
「放棄された」とは次の場合を意味します。
(i)お客様またはお客様の代理人がカンタス航空または規制機関に対して、口頭または書面で明示的に表明した場合
(ii)カンタス航空がお客様に連絡を試みたものの、24時間以内にお客様からの対応または返答がない場合
(iii)犬や猫を安全に米国へ輸送するために必要な、米国規制当局が義務付ける診断、検査、保管、または治療に対して、24時間以内の支払いを拒否した場合
11. 介助犬または訓練中の介助犬には別途の手荷物許容量はありません。
12. お客様または同行する訓練士(および介助犬または訓練中の介助犬)は、通常、他のお客様を機内にご案内する前に、ご搭乗いただきます。これはお客様と介助犬の安全と快適性を確保するためです。また、必要に応じて客室乗務員からお客様へ個別の安全説明を行い、介助犬が適切に固定されているか確認するためでもあります。
13. カンタス航空は、航空機、お客様、客室乗務員の安全を最優先に考えています。カンタス航空は、航空機の安全性に悪影響を及ぼすような形で乗客・乗員に影響を与える可能性がある介助犬または訓練中の介助犬の輸送は受け付けません。ご旅行当日の介助犬または訓練中の介助犬の輸送を受け付けるかどうかは、機長が最終決定を行います。また、安全を守るために機長がさらなる条件を課すことがあります。カンタス航空は、介助犬または訓練中の介助犬が制御不可、攻撃的、危険な行動を取る場合など、航空機の安全性を確保するために必要なあらゆる措置を取る権利を有します。
14. 介助犬または訓練中の介助犬を機内客室に同行することが承認されていて、空港またはフライト中に介助犬または訓練中の介助犬に関する問題が発生した場合(客室の安全、乗務員、一般市民、お客様の安全を損なう問題、または損なう恐れがある問題が含まれますが、それらに限定されません)、カンタス航空は今後、かかる介助犬または訓練中の介助犬の航空輸送する依頼を拒否する権利を有します。
B. 国際線のフライトのみ
上記の運送約款に加えて、カンタス航空国際線のフライトで介助犬を輸送するにあたっては次の運送約款が追加で適用されます。
1. 運航上の要件、各地の空港当局の要件、民間航空の安全規則や検疫規則を満たしていることを条件に、介助犬を国際線の機内客室にお連れいただくことができます。
2. 国際線をご利用の際は、ご予約ごとに国際渡航申告書[PDF]Opens in a new tab or window に必要事項をご記入いただく必要があります。
3. タイを発着するフライトには介助犬は搭乗できません。タイを除き、介助犬は基本的にカンタス航空が運航する国際線でオーストラリア以外の国に渡航することが可能です。ただし、予約を行う前に、該当する国の検疫当局にご確認ください。日本、ヨハネスブルグ、ニュージーランド、英国、米国行きのフライトでは、ご旅行前の承認や到着日時の制限など特定の要件があります。詳細については、国際渡航申告書[PDF]Opens in a new tab or window をご覧いただくか、カンタス航空の 特別なお手伝いが必要な お客様向けサポートspecialhandling@qantas.com.auまでご連絡ください。
4. 国際線のすべての検疫要件を満たしていることを、お客様の責任においてご確認ください。通常、検疫当局との連絡はお客様自身で行ってください。カンタス航空は限定的にしか関与しませんが、お客様から情報をいただくことでお手続きをサポートする場合があります。オーストラリアに到着する国際線の場合、有効な介助犬輸入証明書およびオーストラリア農業・水資源省からの輸入許可書の受領を確認する通知、正式な健康証明書、必要な検査結果の書類をカンタス航空が受け取り、この情報を確認するまで、カンタス航空は介助犬がオーストラリア行きフライトで出発することを許可できません。
5. 外国を旅行する際は、動物の搭乗、乗り継ぎ、降機、予防接種、検疫に関する規則や規制の確認はお客様自身で行っていただくようお願いします。多くの国では厳しい規則が設けられており、これらの規則に従わない場合、介助犬は数か月にわたり隔離され、最悪の場合、オーストラリアへ送還されたり、 安楽死させられたりすることがあります。詳細については、関連する検疫当局にお問い合わせください。
6. 介助犬が合法的に出発国を出発し、渡航先の国で入国を許可されるよう、お客様は適切な書類(予防接種証明書や入国許可書を含む)を常に機内持込手荷物に入れて携行するようにしてください。書類の誤りや不備などにより目的地または他の到着空港で介助犬の入国が許可されなかった場合、いかなる事情があってもカンタス航空は責任を負いません。
7. 国外を旅行する際、レストランやホテルなど公共の場所における介助犬 に関する現地の習慣や規則を考慮してください。介助犬がそのような公共の場所への立ち入りを拒否された場合も、カンタス航空は一切の責任や義務を負いません。
8. 航空機が目的地を変更することになった場合、カンタス航空は可能な限りのサポートを行いますが、目的地、その他の到着空港、またはオーストラリア入国時の検疫検査で介助犬が承認を受けられなくなった場合も、カンタス航空は一切の責任を負いません。
9. カンタス航空以外の航空会社の国際線を利用する場合は、介助犬の輸送についてその航空会社にご相談ください。
10. カンタス航空は、カンタス航空が運航する国際線において、訓練中の介助犬が同行するご予約はお受けできません。
C. 訓練中の介助犬
上記の運送約款に加えて、承認された訓練中の介助犬に対しては次の運送約款が追加で適用されます。
1. 訓練中の介助犬にはフライトの上限が設けられています。
- 承認を受ける前に機内の環境を体験することが目的の場合、2回の国内線エコノミークラスでのフライト(例:往復都市の組み合わせがシドニー-メルボルン-シドニーなど)を上限とする。各便の飛行時間が3時間を超えないこと。
- 引き渡しが目的の場合、1回の国内線エコノミークラスのフライトを上限とする。訓練プログラムを修了し、ハンドラーへの引き渡しのために旅行する訓練中の介助犬は、飛行時間を問わず国内線のフライトを利用できます。
注意:追加のフライトを申し込み、それをカンタス航空が認めた場合、同行する訓練士または訓練機関が、2席目(訓練中の介助犬が前に座る座席)と自分の座席の料金を支払う必要があります。
2. 訓練中の介助犬は、カンタス航空が運航する国際線には搭乗できません。
3. 訓練中の介助犬は上級クラス(ファーストクラス、ビジネスクラス、プレミアムエコノミー)には搭乗できません。
4. 訓練中の介助犬の機内客室への同行が承認された場合、それは訓練中の介助犬としての同行についてのみ承認するものです。介助犬の訓練および認定が完了すれば、あらためて介助犬としての承認を受ける必要があります。
5. 同行する訓練士は、次のいずれかの身分証明書の最新のものを機内持込手荷物に入れて携行し、必要に応じて提示してください。
同行する訓練士に関する身分証明書
- ADIの認可団体によって発行された最新の訓練士の身分証明書
- クイーンズランド州法に基づき発行された最新の訓練士の身分証明書
- 承認時にカンタス航空が妥当であると判断した、訓練士であることを示す最新のその他の身分証明書
訓練中の介助犬に関する身分証明書
- ADIの加盟団体または訓練中の介助犬に関するクイーンズランド州法に基づき発行された最新の書類で、対象となる訓練中の介助犬が、機内客室をはじめとする公共交通機関での旅行に適した基準(例:パブリックアクセステスト)を満たしていることを証明するもの。
D. 用語集
同行する訓練士 とは、[旅行中に訓練中の介助犬を監督する訓練士]のことです。
認定訓練機関 とは、以下のいずれかの組織または訓練士のことをいいます。
- Assistance Dogs International (ADI)の正会員である組織または訓練士
- Queensland Guide, Hearing and Assistance Dogs Act 2009 (クイーンズランド州法)に基づき承認されている組織または訓練士
ハンドラー とは、障がいをお持ちで、障がいの影響を緩和するために介助犬に頼っている搭乗者のことをいいます。
カンタス航空 とは、10 Bourke Road Mascot, NSW 2020に所在するカンタス航空株式会社(ABN 16 009 661 901)のことをいいます。
介助犬 とは、障がいをお持ちの方の障がいの影響を緩和するためにサポートできるよう訓練を受けている犬のことです。盲導犬、聴導犬、補助犬の種類があります。アンバサダー 犬、 セラピー犬、感情支援犬、コンフォート犬 、 ファシリティ犬 は、 障がいの影響を軽減するための 役割を実行 するための適切な訓練を受けていないため、介助犬とは みな されません 。
訓練中の介助犬 とは、[介助犬になるための訓練を受けている犬のことです。
介助犬は次の時点で「訓練中」ではなくなり、「訓練済み」になります。
a) ハンドラーに預けられる
b) 認定訓練機関からハンドラーに身分証明書が発行され、その介助犬が適切なレベルの訓練を受けたこと、パブリックアクセステストに合格したことのいずれかまたは両方に該当することが示される]
航空券 とは、カンタス航空またはカンタス航空に代わって指定代理店が発行する電子航空券をいい、すべての条項、約款、および通知を含みます。
お客様 とは、介助犬と同伴して機内に搭乗する、または搭乗予定の航空券を所持するハンドラーをいいます。